Trip Journal
箱根・宮城野の桜と温泉 ── 早川沿いの桜並木から十七湯の名湯まで
関東日帰り 約18分で読めます

箱根・宮城野の桜と温泉 ── 早川沿いの桜並木から十七湯の名湯まで

この記事でわかること


箱根で桜を見るなら宮城野へ

箱根といえば温泉と紅葉のイメージが強いが、実は桜の隠れた名所でもある。特に宮城野エリアは、早川沿いに約600mにわたってソメイヨシノ約120本とシダレザクラ約100本が競うように咲き並ぶ、箱根随一の桜スポットだ。

宮城野の桜が特別なのは、2種類の桜が同時に楽しめること。ソメイヨシノの淡いピンクとシダレザクラの濃いピンクが交互に並び、川面への映り込みとともに独特の美しさを見せる。

そして何より、桜の後にすぐ温泉に入れる。「花見をして、温泉に浸かって、名物を食べて帰る」──この贅沢なコースが東京から1時間15分で実現できるのが箱根の最大の魅力だ。


桜のバトンリレー ── 1ヶ月間どこかで満開

箱根には標高差がある。湯本(約100m)から芦ノ湖(約730m)まで、約1ヶ月かけて桜が咲き上がっていく。これが「桜のバトンリレー」と呼ばれる箱根特有の現象だ。

エリア標高見頃特徴
箱根湯本約100m3月下旬〜4月上旬商店街と桜の組み合わせ
宮城野約450m4月上旬〜中旬メインスポット。早川沿い600m
強羅約550m4月中旬強羅公園の桜と足湯
芦ノ湖約730m4月中旬〜下旬湖と富士山と桜の三重奏

つまり東京の桜が散った後でも、箱根なら必ずどこかで桜が見頃を迎えている。標高が上がるにつれて空気も澄み、桜の色がより鮮やかに見える。

宮城野さくら祭り 2026

  • 開催期間: 2026年4月1日(水)〜4月19日(日)
  • ライトアップ: 18:00〜21:00
  • 場所: 宮城野早川堤(約600mの桜並木)
ℹ️

2026年の開花予想

2026年の宮城野の満開予想日は4月2日頃。まさに今が見頃。ライトアップは4月19日まで実施されるので、散り際の夜桜も楽しめる。


混雑カレンダー

時期混雑度おすすめ度
平日 午前(〜11時)空いている最高
平日 午後やや混む良い
土日 早朝(〜9時)空いているおすすめ
土日 午前(9〜12時)混雑覚悟が必要
土日 午後非常に混雑避けたい
GW大混雑桜は終了だが箱根自体が混む
💡

混雑を避ける最大のコツ

平日に行くこと。桜の時期の箱根は土日だと道路も渋滞するため、移動時間も倍かかる。有給を1日使う価値がある。


モデルコース(温泉×桜の日帰り)

8:00
東京出発 ↓

東名高速 → 小田原厚木道路 → 箱根新道。国道1号は混むので箱根新道(無料)がおすすめ

車で約1時間15分
9:15
箱根湯本 商店街で食べ歩き ↓

箱根まんじゅう(80円)、温泉シチューパン、ティラミスソフトなど。約1kmの商店街を散策

滞在 約1時間
10:30
宮城野の桜並木 ↓

早川沿い600mの桜のトンネルを散策。宮城野橋からスタートして往復約40分〜1時間

滞在 約1時間
11:30

宮城野 → 強羅へ移動

バスで約10分、車で約5分

移動
12:00
強羅でランチ ↓

田むら銀かつ亭の豆腐かつ煮定食。11時開店前に並ぶのが確実

滞在 約1時間
13:00
箱根強羅公園 ↓

園内の桜と季節の花。足湯で休憩。クラフト体験も

滞在 約45分
14:00

大涌谷

ロープウェイで大涌谷へ。黒たまご(5個500円)を食べて、噴煙地を見学。晴れていれば富士山の絶景

滞在 約1時間
15:30
日帰り温泉 ↓

箱根湯寮(送迎バスあり)or 天山湯治郷で桜散策の疲れを癒す

滞在 約1.5時間
17:00
帰路 ↓

箱根新道 → 小田原厚木道路 → 東名。17時台なら渋滞前に抜けられる

💡

宿泊するなら夜桜+朝風呂プラン

宮城野のライトアップ(18:00〜21:00)を見て、翌朝に旅館の露天風呂で桜を眺める──日帰りでは味わえない贅沢。宮城野の旅館なら桜並木まで徒歩圏内。桜の時期は2月中に予約を。


雨の日プラン & 夜桜プラン

雨の日でも楽しめるプラン

箱根は山間部のため天気が変わりやすい。雨の日の代替プランを用意しておくと安心。

箱根ガラスの森美術館 Photo: 箱根ガラスの森美術館
美術館

箱根ガラスの森美術館

仙石原にあるヴェネチアン・グラス専門美術館。15〜19世紀の貴重なヴェネチアン・グラスと現代ガラスアートを展示。大涌谷を望む庭園にはクリスタルのオブジェ。体験工房でサンドブラストやフュージング体験も。カフェ・レストラン併設。10:00〜17:30。

大人 1,800円(オンライン 1,600円) オンライン割引体験工房10:00-17:30
ポーラ美術館 Photo: Ao Kyoko
美術館

ポーラ美術館

モネ、ルノワール、ピカソ、フジタなど西洋・日本美術のコレクション。森の遊歩道(約1km)もあり、雨が上がれば自然散策も。強羅駅から無料送迎バスあり。9:00〜17:00(入館16:30まで)、年中無休(展示替え休館あり)。

大人 2,200円 / 中学生以下 無料 送迎バス森の遊歩道9:00-17:00

その他の雨の日スポット:

  • 箱根湯本の商店街 – 屋根付きエリアで食べ歩き
  • 日帰り温泉めぐり – 雨こそ温泉日和。露天風呂の雨音も風情(→ 温泉セクションへ
  • 箱根強羅公園クラフトハウス – 吹きガラス、陶芸、とんぼ玉などの体験工房
💡

雨上がりの桜も美しい

雨に洗われた空気の透明感と、水滴を纏った花びらの艶は晴れの日にはない美しさ。雨が上がったら桜並木に出てみよう。

夜桜プラン(宿泊者向け)

宮城野さくら祭り期間中はライトアップが実施される。日帰りでは時間的に厳しいため、宿泊と組み合わせるのがおすすめ。

時間内容
15:00宮城野エリアの旅館にチェックイン
16:00宿の温泉で旅の疲れを癒す
17:30夕食(宿の会席料理)
18:30ライトアップされた桜並木を散策(18:00〜21:00)
翌7:00朝風呂。露天風呂から朝の桜を眺める
翌8:30朝食後、人が少ない朝の桜並木を散策
翌10:00チェックアウト → 強羅・大涌谷へ
⚠️

夜の箱根は冷える

4月の箱根でもライトアップの時間帯は10度を下回ることがある。ダウンジャケットレベルの防寒が必要。


箱根十七湯 ── 桜の後は温泉へ

箱根が「温泉のデパート」と呼ばれるのは、エリアごとに泉質が異なる17の温泉地があるからだ。ここでは桜散策の後に立ち寄りやすい4施設を紹介する。

箱根湯寮 Photo: 箱根湯寮
日帰り温泉

箱根湯寮

箱根湯本駅から無料送迎バスで3分。「古民家風の里山温泉」がコンセプト。里山を見晴らせる大浴場に加え、貸切個室露天風呂が3タイプ19室も。囲炉裏料理のレストラン併設で、温泉と食事をセットで楽しめる。2025年よりタトゥー入浴OK。タオルレンタル550円(バスタオル)。

平日 1,700〜1,800円 / 土日祝 2,000〜2,200円 送迎バス貸切風呂19室囲炉裏料理
天山湯治郷 Photo: Johanna
日帰り温泉

天山湯治郷

箱根湯本の奥座敷に佇む本格的な湯治施設。pH9.3のアルカリ泉(超軟水)で、全国でも珍しい飲泉が許可された源泉。窯風呂(スチームサウナ)も独特。源泉を活かしたしゃぶしゃぶの食事処「楽天」も評価が高い。静かにゆっくり過ごしたい大人向け。9:00〜23:00(最終受付22:00)。定休日なし(12月中旬に約5日間休館)。

大人 1,450円(現金のみ) 源泉かけ流し飲泉OK現金のみ
箱根強羅公園の足湯 Photo: Takeshi K
無料足湯

箱根強羅公園の足湯

強羅公園内のローズガーデン近くにある足湯。桜や季節の花を眺めながらの足湯は格別。大涌谷からの引き湯で白濁した硫黄泉を気軽に楽しめる。園内には吹きガラスや陶芸の体験工房、白雲洞茶苑での点茶体験も。

公園入園料 650円(箱根フリーパスで無料) 足湯無料フリーパスで入園無料体験工房
📍 Google Mapで見る ★★★★☆ 4.1 (5,344件)
箱根ゆとわ Photo: 箱根 ゆとわ
日帰り温泉

箱根ゆとわ

2019年オープンの新しい温泉施設。強羅駅から徒歩5分。美人の湯として評判の泉質。日帰り温泉プランは客室休憩付きのデイユースプランあり。ゆっくり過ごしたい方に。

2019年オープン強羅駅徒歩5分デイユースあり

ここまでのまとめ

箱根の温泉選びのポイント

  1. サクッと入りたい → 箱根強羅公園の足湯(フリーパスなら入園無料)
  2. 施設充実&食事も → 箱根湯寮(送迎バスが便利)
  3. 本格的にゆっくり → 天山湯治郷(源泉かけ流し、飲泉OK)
  4. 新しくてきれい → 箱根ゆとわ(デイユースで客室休憩も)

桜スポット ── 見頃順に4選

モデルコースの順番ではなく、見頃の早い順に紹介。自分が行く時期に合わせてスポットを選ぼう。

箱根湯本の桜 Photo: kazuna 109
3月下旬〜4月上旬

箱根湯本の桜

箱根湯本駅周辺や早川沿いに桜が点在。温泉街の雰囲気と桜のコンビネーションが楽しめる。駅を降りたすぐ目の前に桜が見えるので、箱根旅の始まりを実感できる。商店街の食べ歩きとセットで楽しむのが定番。

駅近食べ歩き最も早咲き
📍 Google Mapで見る ★★★★☆ 4.1 (1,172件)
宮城野の桜並木 Photo: Ning Guan
4月上旬〜中旬(メインスポット)

宮城野の桜並木

早川沿い約600mにソメイヨシノ約120本とシダレザクラ約100本(さらに国道138号線沿いにシダレザクラ約40本)が並ぶ。2種類の桜が同時に楽しめるのが最大の特徴。川面への映り込み、宮城野橋からの俯瞰、シダレザクラの花のカーテン──どこを切り取っても絵になる。箱根登山バス「宮城野」バス停から徒歩約5分。

600m120本+100本ライトアップあり
📍 Google Mapで見る ★★★★☆ 4.4 (326件)
箱根強羅公園 Photo: Takeshi K
4月中旬

箱根強羅公園

大正3年(1914年)開園の日本初のフランス式整形庭園。園内の桜に加え、カワヅザクラやバラなど四季の花が楽しめる。足湯で休みながら花を眺めたり、クラフトハウスで吹きガラスや陶芸体験も。箱根フリーパス提示で入園無料。

フリーパスで無料足湯体験工房
📍 Google Mapで見る ★★★★☆ 4.1 (5,344件)
恩賜箱根公園 Photo: Fイチロー
4月中旬〜下旬(遅咲き穴場)

恩賜箱根公園

芦ノ湖畔にある県立公園。桜と芦ノ湖と富士山を同時に望める唯一のスポット。箱根関所跡の近く。他のスポットより遅咲きなので、東京の桜が終わった後、宮城野の桜も散り始めた後でもまだ楽しめる穴場。入園無料。

芦ノ湖×富士山入園無料最も遅咲き
📍 Google Mapで見る ★★★★☆ 4.3 (2,013件)

宮城野の桜並木の散策ルート

宮城野の桜並木は往復40分〜1時間。おすすめの歩き方:

  1. 宮城野橋からスタート – 橋の上から上流・下流両方の桜並木を一望。撮影の最初のポイント
  2. 川の北岸を上流へ – ソメイヨシノが多い側。日当たりが良く、桜の色が鮮やか
  3. 上流の小橋で南岸に渡る – シダレザクラが多い側。枝が川面に垂れ下がる風情ある景色
  4. 南岸を下流に戻る – 対岸のソメイヨシノを眺めながら戻る。午後は逆光になり幻想的
💡

撮影のベストタイム

午前中の順光がおすすめ。宮城野橋の上からの俯瞰、シダレザクラの花のカーテン越しの早川、水面への映り込みが三大フォトスポット。


グルメ ── 箱根湯本の食べ歩きから強羅の名店まで

箱根湯本商店街の食べ歩き

箱根湯本駅から約1kmにわたる商店街。桜散策の前後に。

店名メニュー価格特徴
菊川商店箱根まんじゅう80円カステラ焼き。焼きたて熱々
箱根てゑらみすティラミスソフト580円SNS映え
グランリヴィエールはちみつチーズタルト300円湯本店限定
福久や九頭龍餅200円足湯(200円)もあり
手焼堂焼き団子400円〜ハートせんべいも人気
籠屋清次郎たまねぎ棒400円さつまいも棒も

ランチにおすすめ

田むら 銀かつ亭 Photo: Toyacch
ご当地グルメ

田むら 銀かつ亭

★ 3.49(1,351件)

箱根を代表するグルメ。銀豆腐の特注豆腐に豚ひき肉を挟み、米油100%で揚げ、土鍋で玉子とじにした「豆腐かつ煮定食」が名物。とんかつ百名店2017・2018選出。強羅駅徒歩2分、駐車場10〜15台。月木金土日 11:00〜14:30 / 17:00〜19:00、火 11:00〜14:30のみ、水曜定休。

1,630円〜 百名店水曜定休駐車場あり
渡邊ベーカリー Photo: 沿線グルメ.com夢ちゃん
ベーカリー

渡邊ベーカリー

明治24年(1891年)創業の宮ノ下の老舗パン屋。No.1人気の温泉シチューパンはオーダー後に焼き上げ。あつあつのシチューがパンの中からとろり。梅干あんぱん、箱根山あんぱん、温泉村ドーナツも名物。イートインスペースあり。9:30〜17:00、水曜+第1・3・5火曜定休。

〜500円 1891年創業温泉シチューパンイートインあり
箱根写真美術館カフェ Photo: Hiroki Yoshino
カフェ

箱根写真美術館カフェ

強羅にある写真美術館の併設カフェ。富士山を撮り続ける写真家・遠藤桂の作品に囲まれながら、自家焙煎コーヒーを楽しめる。桜散策の合間の静かな休憩に最適。10:00〜17:00、不定休。

〜1,000円 自家焙煎富士山の写真不定休
📍 Google Mapで見る ★★★★☆ 4.0 (483件)
⚠️

銀かつ亭の行列対策

12時を過ぎると1時間待ちは当たり前。11時の開店前に並ぶのが確実。平日でも30分前には到着したい。土日は開店1時間前推奨。テイクアウトはない。

大涌谷の黒たまご

大涌谷に行くなら外せないのが黒たまご。温泉の硫黄と鉄分で殻が真っ黒に。「1個食べると寿命が7年延びる」という言い伝えがある。5個入り500円。バラ売りはなし。


アクセス ── 東京から約1時間15分

手段ルート所要時間料金目安
東名 → 小田原厚木道路 → 箱根新道(無料)約1時間15分高速料金 約2,000円
電車新宿 → ロマンスカー → 箱根湯本約85分片道 約2,300円
電車+バス箱根湯本 → 箱根登山バス(T路線)→ 宮城野+約17分約400円
💡

箱根フリーパスが断然お得

小田急の箱根フリーパス(新宿発着 大人6,100円)は、ロマンスカーの座席指定券(別途1,110円)以外の全交通機関が乗り放題。登山鉄道・ケーブルカー・ロープウェイ・バス・海賊船を使い倒せる。3日間有効。電車利用なら必ず購入すべき。

駐車場情報

場所料金台数備考
宮城野エリア無料少ない桜まつり期間は臨時駐車場あり
箱根湯本駅周辺500〜1,000円/日各20〜30台混雑時は早めに
大涌谷無料約200台土日は午前中に満車

箱根内の移動

箱根内は「箱根ゴールデンコース」と呼ばれるルートが定番:

箱根湯本 → [登山鉄道] → 強羅 → [ケーブルカー] → 早雲山
→ [ロープウェイ] → 大涌谷 → [ロープウェイ] → 桃源台
→ [海賊船] → 箱根町/元箱根 → [バス] → 箱根湯本

全てフリーパスで乗れる。1日でぐるっと一周できる。


知っておきたい注意点

注意点詳細
渋滞桜の時期は箱根全体が混雑。**箱根新道(無料)**経由が国道1号より圧倒的にスムーズ
気温宮城野は標高約450m、大涌谷は約1,000m。東京より3〜7度低い。上着必須
ロープウェイ大涌谷方面は強風で運休することがある。当日の運行状況をWebで確認
火山ガス大涌谷は火山ガスのため心臓・呼吸器系に持病がある方は入れない
銀かつ亭水曜定休、火曜は昼のみ。曜日を確認してからプランを
渡邊ベーカリー水曜+第1・3・5火曜定休。不規則な定休日に注意
天山湯治郷現金のみ。クレジットカード・電子マネー不可
宿泊予約桜の時期は人気旅館が早期に埋まる。2月中に予約

箱根の桜は、温泉・グルメ・絶景がすべてコンパクトにまとまった理想的な春旅先だ。東京から1時間15分で、桜を見て、温泉に浸かって、名物を食べる──日常から完全に切り離された贅沢な一日が手に入る。しかも箱根の「桜のバトンリレー」のおかげで、3月下旬から4月下旬まで約1ヶ月間、いつ行っても桜に出会える。

※店舗情報は2026年4月時点のものです。最新の営業時間・料金は各店舗にご確認ください。

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